大嫌いな千瀬くんに、好かれました♡!?〜君に溺れる365日〜


 よーし!次は、くじ引きしたいなぁー!

「千瀬!くじ引きー!」

「ん。行こ」

 優しいなぁ。

 ん?あれって……。

「なな!?」

「結輝!」

 ななだー!

「幸くんも一緒?」

「うん!」

 あ!も、もしかして!

「デート?」

「そ、そうなの……」

 ふふっ。なにがともあれ、いい感じそうで安心した。

「七海〜」

「あ!幸くん!」

 ふふっ。仲良さそう。

 すごく嬉しい。

「結輝。邪魔しちゃダメ。ほら、くじ行くよ」

「はーいじゃあね!なな」

「バイバイ!」



 くじ引き屋台へ向かっていると、

「七海と、すごく仲良くなったんだな?」

「う、うん」

「結輝に友達が増えてよかった」

 ホッとした千瀬。

「……どうして?」

「だって、七海以外、夏姫と楽奈ぐらいしか友達いないんでしょ?」

「うん……。」

 はぁ……。それは認めたくない真実です

「だから、嬉しかった。最初は心配だったけど、そこまで仲良くなってて、本当に嬉しい」



「嬉しいって言い過ぎだよ!」とは言わなかった。

 ただ、嘘偽りのないホッとした表情の千瀬の横顔を見ていた。
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