孤独のその先に
まるで私みたい。


『…かわいい』


にゃあにゃあ言いながら近寄ってくる。


人懐っこいんだね。


しばらく遊んでいると、母親らしき猫が来た。


子猫は、母猫に咥えられながら茂みの奥へと見えなくなっていった。


私にもお母さんがいたんだよね。


__顔も声すら覚えていない。


〝お母さん〟_1度でもいいからそう呼びたかったな。
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