王子系ドクターと溺愛新婚生活〜家政婦ですが結婚するなんて聞いてない!〜
「爽介にだけわざとキツくしているんだから、誰だって反抗したくなるのに、あの子はそれ以上のことをやってのける。まったく、そんな負けず嫌いな所は似ているんだから」
私は反応できないまま、お義母様の話が進む。
色んなことが聞けて、私は嬉しいけれど、私からも何か話題を出さないとーー。
そう思った時、バンッと音を立てて勢いよくドアが開いた。
店員さんなら静かに入ってくるだろうから、知り合いか、部屋を間違えた人か......。
「お母さん、抜けがけずるい!」
どうやら前者らしい。
しかも、お母さんと呼んだってことは、家族になる人だ。
顔を見てみると、どことなく爽介さんに似ている気がする。綺麗な顔のパーツが爽介さんにも似ているし、お義母様にも似ている。
じーっと見つめていると、そのお姉さんと目が合った。
「あなたがあの時、爽介を救った子!?」