王子系ドクターと溺愛新婚生活〜家政婦ですが結婚するなんて聞いてない!〜
手際のいいメイドさん達は、あの特大サイズの袋から出した物を私に着せ始めた。
「この服って......」
1着数万円もする、有名ブランドのものじゃーー。
しかも、数日前にテレビで見た新作だった気がする。
「こちらに座ってください」
メイドさん達のペースについていけずに、されるがままになっている私。
もはや、着せ替え人形になっている。
座ったら、シワになってしまうと思う暇も無いまま、ストンと椅子に座った。
髪のセットとメイクをされて、わずか30分で仕上がった私。
全身鏡の所に行き、姿を見ると、まるで別人みたいだった。
まず、パジャマから、膝下あたりまでの薄い水色のワンピースに変わっている。
ウエストで絞られていて、そこから下はふわっと軽いレースがかかっている。
いわゆる、シフォンワンピと言われるやつだ。
肘より上にある袖も同じ素材で出来ていて、羽みたい。
胸元には、キラキラと輝く宝石のついたネックレス。