王子系ドクターと溺愛新婚生活〜家政婦ですが結婚するなんて聞いてない!〜
『あ、俺今日は非番だから気にしないで。じゃあ待ってるね』
村本さんはそう言って電話を切った。
非番ってことは、休みだよね......。
なのに私なんかの為に時間を使ってくれるのが、申し訳ない。
空いた時間にちょっと話せたらと思っていたけれど、バーに来てって事は、ガッツリ話を聞いてくれるつもりなのかもしれない。
私は助かるけれど、いいのかなーー。
でも、電話は切れちゃったし、私から言ったことなのに、今更やっぱり大丈夫ですなんて失礼すぎる。
私は何を聞こうか頭の中で整理させながら、支度をして、そのビルに向かった。
「たぶん、ここであってるよね?」
急いで支度をして20分後には、指定されたビルの前にいた。
エレベーターの横にはどの会社が何階なのかが書いてあり、言われた15階の所には英語でバーの名前が書いてある。
わたしには読めないけど......。
エレベーターに乗って、15階まで一気に上がる。