王子系ドクターと溺愛新婚生活〜家政婦ですが結婚するなんて聞いてない!〜
2.旦那様は甘すぎる
やっと、頭が正常に動くようになり、理解する事が追いついてきてから、私は家に案内された。
病院の隣にある、高級マンション。
心のどこかでは、案内されるとわかった時に、ここじゃないかなとは思っていたけれど、実際に見るのは全然違った。
超高級物件と有名なそこは、お金持ちしか足を踏み入れないと一目見てわかる場所だ。
エントランスに入ると、大理石でできた床。出入口付近にはコンシェルジュが立っている。
「ここはコンシェルジュが24時間いるから、何かあれば、彼らに伝えておけばいい」
そこを素通りしながら、私はペコッと頭を下げて、爽介さんの後をくっついていく。
「僕のーー、いや僕達の家は4階の401号室。エレベーターを降りてすぐ左の部屋だよ。これがカードキー」
はいっと、カードを1枚渡される。そのまま開けてみてと促されて、私はカードを差し込むと、ピーッと音がなり、鍵が解除されたことがわかった。