王子系ドクターと溺愛新婚生活〜家政婦ですが結婚するなんて聞いてない！〜

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「爽介、お前そろそろ結婚しろ」



仕事も慣れて、下っ端だとしても任せて貰えるようになった頃、父からそう言われた。


この病院で、任せて貰えるようになるのは、他の病院でのトップを取れるくらいの実力がなければいけない。

だからこそ、任せて貰えるようになったから出た提案なのだろう。



「それは、どういう意味？」



僕は、結婚するつもりもなかったし、このまま働いて医者として成長したいと思っていた。

それに、好きでもない人と結婚したとしても、仕事ばかりになって上手くいかないのがオチだろう。



「そのままの意味だ。お前はうちを継ぐんだから、早く結婚しろということだ。今度、見合いの場でも開くから来いよ」



まったく、勝手に進めないで欲しい。

しかも、お見合いって、僕に拒否権無いじゃないか。

結婚なんてしないし、文句を言いたいけれど、それを言って通る相手では無いことは分かっている。


だから、この場では大人しく引き下がるしか無かった。