王子系ドクターと溺愛新婚生活〜家政婦ですが結婚するなんて聞いてない!〜
『お坊ちゃまは、その調べている方に会いたいのですよね?でしたら、向こうから来ていただくのはどうでしょう?』
来てもらうって、相手がどこにいるのかも分からないのに、そんなことができるのか。
『私が考えたのは、年齢など条件を制限した求人や、広告を出して当てはまる人に来ていただきましょう。そして、お坊ちゃまが直接見ていただければその方かどうかわかるので、見つかると思います。
ただ、見込みは極めて薄いのですが......』
その提案に、僕は耳を疑った。
よくそんなことが思いつく。
確かに直接見れば分かるし、求人や広告なら、違う人が来たとしてもこちらから断ることが出来る。
お見合いをさせられるよりも気楽だし、僕は待って居るだけですむのだから、いいかもしれない。
たしかに、見込みは0に近いくらい薄いだろうけれど。
「わかった。橋本に任せる」
やってみる価値はあるはずだ。これで、会えなかったら会えないで諦めよう。
そう思い、僕はあの子に会える日をひたすら待つ事にした。