王子系ドクターと溺愛新婚生活〜家政婦ですが結婚するなんて聞いてない!〜
しかも、親にも言っていなかったなんて......、爽介さんの独断で決めたのだろう。
「さぁ、召し上がって?」
いつの間にか、お茶菓子なども用意されていて、お義母様がたててくれたお茶を頂く。
抹茶とか好きだけど、こういう本物は初めてだ。
「いただきます......っ美味しいです」
苦いと聞いたことがあるけれど、これは、ほのかに甘さもあり、飲みやすい。
「ふふっ、ありがとう。結構自信あるのよ」
そう微笑んで見せたお義母様が眩しく見える。
きっと、ものすごく努力をして上手になったのだろう。
お茶は初心者がやっても、苦くて不味くなるだけだと聞いたことがあるからこそ、その努力が美味しさで伝わってくる。
「さて、それじゃあひと息ついたところで本題に入るわね」
「本題......ですか?」
なにか、話したい内容があったのだろうか。
ーーもしかして、離婚して出ていけとかそういう事を言われる?