王子なドクターに恋をしたら
………


「へえ〜、高槻先生が家をねえ」

明日美と会ってこれから和泉くんが毎月来ることになったと話した。
明日美も病院で聞いてるらしく和泉くんファンの多い病院内は沸き立ってるらしい。
あたし的には複雑だけどお仕事で来るのだから仕方ないか。前みたいに騒がれなきゃいいけど。と、和泉くんはイケメン過ぎるから余計な心配してしまう。

でも仕事以外の和泉くんはあたしが独占するんだから。
あの日はもちろん濃密な時間を過ごして翌日また来月ねと約束をして和泉くんは帰っていった。
別れの時はやっぱり寂しく感じてしまったけど毎月逢えると思うともうその日が待ち遠しい。

「こっちにいる間は一緒に住むとか、こういうの通い妻とか言うのかしら？」

明日美がおかしなことを言い出してあたしは瞼を瞬かせた。
明日美は結婚が決まって妻になるけど、あたしが妻なんてまだ早いし照れちゃうじゃない。

「やだ〜まだ妻じゃないし。妻は明日美でしょう」

「やだ〜恥ずかしいじゃない！うふふっ、じゃあ千雪は通い恋人？」

「うふっなにそれ〜」

突っ込んでおきながらあたしはまんざらでも無い。
アッハハ〜と二人で大笑いした。

頭がお花畑状態のあたし達。
きっと誰もが呆れてしまう気がする。

< 111 / 317 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop