王子なドクターに恋をしたら

ほとんど寝ていない朝、
「寝不足だけど大丈夫?」って聞いたけど和泉くんは爽やかな笑顔で「大丈夫だよ?千雪は眠そうだね」って言ってあたしをからかいキスをして、熱い抱擁を交わして和泉くんは病院へと出勤していった。

あたしはふわあ〜っと大きなあくびをして目をこする。
和泉くんってば、こっちに移動してきたばかりで疲れてるだろうになんて体力だろう。
あんな明け方まで元気なんだからあたしにも少し分けて欲しい…。
…って、さっきまでの熱い交わりを思い出してあたしは一気に頬に熱が籠もった。

ヤダもう朝から一人で何思い出してんのよ!
頬を両手で抑えて悶てしまう。

「そ、それよりもあたしも仕事行かなきゃ!」

あたしも実家に出勤しなければいけない時間だ。悠長にしてられない。
パタパタ支度をしてしっかり戸締まりをしてあたしは実家に向かった。


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