王子なドクターに恋をしたら
冷めた紅茶を一口飲んで一息つくと、あたしはなぜだかフツフツと怒りが湧いてきた。
なんて上司だ。
和泉くんはあたしに逢ったからって仕事を疎かにするような人じゃない。
いつも患者さんの為に悩み考え最善を尽くしてきたはずだ。
あたしは仕事中の和泉くんを知らないけど家に帰ってもあたしの横で難しい医学書を読んで勉強してた。
前に担当してた患者さんが亡くなってすごく落ち込んでた時があった。
まだまだ勉強が足りない技術が足りないと自分を追い込む和泉くんを見てられなかったけどあたしはただ寄り添うことしか出来なかった。
それでも和泉くんはちゃんと立ち直って患者さんの為にと日々努力を重ねてる。
決して彼女にうつつを抜かすことなんてしてないのにその上司は和泉くんの何を見てると言うんだろう?
きっとその人は自分では何もせず和泉くんに全部押し付けるようなロクでもないパワハラ上司に違いない!
「あ、そうだ!いいこと思いついたわ!」
会って一発殴ってやりたいわ!ととんでもない事を思ってると、聡子さんはキラキラした目をあたしに向けた。
「叶さんが今二人目を妊娠中でね」
「かなうさん?」
「和泉さんのお兄さん、流星さんの奥様のこと。もうすぐ生まれるのだけど、頼みの綱の紀子さんが今居なくてね…」
「はぁ…」
話が見えずにあたしは首を傾げてしまった。
なんて上司だ。
和泉くんはあたしに逢ったからって仕事を疎かにするような人じゃない。
いつも患者さんの為に悩み考え最善を尽くしてきたはずだ。
あたしは仕事中の和泉くんを知らないけど家に帰ってもあたしの横で難しい医学書を読んで勉強してた。
前に担当してた患者さんが亡くなってすごく落ち込んでた時があった。
まだまだ勉強が足りない技術が足りないと自分を追い込む和泉くんを見てられなかったけどあたしはただ寄り添うことしか出来なかった。
それでも和泉くんはちゃんと立ち直って患者さんの為にと日々努力を重ねてる。
決して彼女にうつつを抜かすことなんてしてないのにその上司は和泉くんの何を見てると言うんだろう?
きっとその人は自分では何もせず和泉くんに全部押し付けるようなロクでもないパワハラ上司に違いない!
「あ、そうだ!いいこと思いついたわ!」
会って一発殴ってやりたいわ!ととんでもない事を思ってると、聡子さんはキラキラした目をあたしに向けた。
「叶さんが今二人目を妊娠中でね」
「かなうさん?」
「和泉さんのお兄さん、流星さんの奥様のこと。もうすぐ生まれるのだけど、頼みの綱の紀子さんが今居なくてね…」
「はぁ…」
話が見えずにあたしは首を傾げてしまった。