王子なドクターに恋をしたら
そんな折、研修医として入った明里病院で出会ったのが3つ年上の先輩、相馬紘子さん。
医者としての志が高く真面目で口の悪い黒崎さんとも堂々とやり合う仕事熱心な人。
患者さんやスタッフにも慕われていた紘子さんは誰にも分け隔てなく、男に媚びることも無い。
僕にも興味を示さない彼女がある意味新鮮だった。

僕から彼女に近付き普通に接してる内に打ち解けていき、いつの間にか付き合うようになっていた。
医者としてもお互いを刺激し合い高め合える上に僕の我が儘気質を理解し受け止め自由にさせてくれる。
彼女といると自然体でいられて穏やかな日々を送り、ああこれが恋愛なんだと初めて知った気がする。
始めてまともに付き合った人で、このまま何事も無ければ結婚も考えていたかもしれない。

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