王子なドクターに恋をしたら
「千雪、可愛い」
耳たぶを食みながら囁かれ、首筋に舌を這わせ胸の膨らみを弄ばれる。
その度にあたしは甘い吐息を吐き出した。
こんな感覚初めてだ。
自分がどうにかなっちゃいそう、なのに身体は悦びで溢れ出す。
悩ましい葛藤に苛まれていると浴衣はもうその役割を果たしていなくパサリと落ちていった。
「このまま、ここでする?」
「ベットに…暗くして。恥ずかしいよ」
「可愛い千雪を見ていたいんだけどな」
ふふっと笑った和泉くんに抱き着いて首を振ると、残念がりながらもあたしを抱いたまま立ち上がった。
そのままスイッチのあるところに行きあたしに電気を消させるとベットに運びあたしを降ろした。
素早く自分の浴衣を脱いだ和泉くんはあたしの上に覆いかぶさる。
細身なのに意外と筋肉質でがっしりした体があたしを包みこむと緊張と高揚感でふるりと身体が震えた。
「…千雪、怖い?」
「ううん…和泉くん大好き。あたしの全部もらって」
「うん…」
ふわりと嬉しそうに笑った和泉くんにあたしは全てを委ねた。