辛い恋始めました
#4 «セフレ»
それから1ヶ月経ち、2人は別れた。
理由はよく分からないが別れたと夏子から報告があった。
私との関係は相変わらずで、溝が埋まることは無かった。
それから数日後、総からメールが

「まだ俺の事好きなんだろ。
明日7時に剣道場の横のトイレに来い」

腹が立ったけど、好きだった。
私はその時間にその場所へ行った。

トイレの中に入れられキスをされ抵抗してもただんだん激しくなり頭の中は真っ白。
キスが終わったと思えば、服の中に手を入れられチャイムがなるまでその手が離れることは無かった。
その日から毎日その時間に会い、行動がエスカレートしていった。

メールや電話もして私は勝手に恋人気分でいた。
好きってことを相手は知ってるんだからともう、恥じらいもなく「だって好きだもん」など送っていた。そして、総も「好きかも」など送ってくれていた。

ある日、さくらが一個下の後輩くんが好きだと言い、後輩のクラスへ行くことが増えた。
そこには小学生の頃、顔を合わせる度に喧嘩してたチビ太郎がいた。
さくらは好きな男の子と話し、私はチビ太郎と話していた。小動物みたいにニコニコしながら私に話しかけてくるチビと喧嘩することも無く笑い合っていた。

ある日、私たち3年生に後輩ブームが起こった。ほとんどの人が後輩と付き合い始めたのだ。
相変わらず、総との関係が続いておりそんなことを気に止めてもいなかった。
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