SIREN
「もしもーし?」
スマホをとっても腰を振ることはやめず、下から止める声が聞こえた。
『終わった』
たった一言、それだけで電話を切ってしまった我が主様は大変ご機嫌斜めのようだった。
「はぁ、カナちゃん、俺用事できたからここまでね?」
女に跨っていた自分の身体を起こして、床に無雑作に散らばっている服を拾って着ていく。
「え!?ちょっと、まっ」
「あ、それともう連絡してこないでね〜」
……あんたの声、萎えちゃうから。
最後に笑顔でいって、俺は部屋からでた。