SIREN


 「違ぇよ。電話の向こうから聞こえてきたんだよ」


 「お前女趣味悪いな」なんて、余計な一言を言って紅蓮は車に乗り込んだ。











「どうする?倉庫寄っていく?徠いるかもよ」 


 暫くして、倉庫に近づいてきて紅蓮にそう聞いた。


 「あー、今日はいい。前に行ったしな」


 よっぽど仕事で疲れたのか、背もたれに寄っかっていた。


 「りょーかーい」


 じぁあこのまま家に帰ろうと、角を曲がり公園の前を通ったとき突然紅蓮が声を上げた。

< 12 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop