終わらない恋を、キミと。
1 午前4時の出逢い
わたしの部屋の東側の窓がゆっくりとやわらかく明るくなってゆく。
時刻は午前4時半。
ーーもうすぐ夜明けだ。
また、眠れなかった…。
ため息とともに怠重(だるおも)な身体をよっこらせと起こす。
昨夜は21時にリラックス効果のあるラベンダーの香りがするバスソルトを入れてお風呂に入ったし、そのあとはホットミルクに蜂蜜を入れて飲んで、寝る前に薬を飲んで安眠態勢バッチリで23時30分にはベッドに入ったというのに…!
眠気の「ね」の字も襲って来ないまま、夜明けを迎えてしまった。
こうして上手く睡眠をとれなくなってからもうすぐ1年になる。
…居間へ降りて朝の情報番組でも見るか。
そう思い、自室のドアノブに手をかけた時
キィッと自転車のブレーキ音が少し遠くで聞こえた。
この時間帯を考えれば、新聞配達している人のその音だろう。
そんな事をぼんやり考えながら髪の毛をくしゃくしゃと掻きながら階段を下り居間のテレビをパッとつける。