終わらない恋を、キミと。


ものすごい、イケメン。…超絶美少年。
だったんです。

凄い…本当に運命の出逢いだ…。

なぁんて、思う筈がない!!

わたしの今の格好!

Tシャツ短パン姿で胸まである髪はぐしゃぐしゃ、顔は浮腫(むく)んでパンパンで、イケメンと言う生き物に1番見られたくない姿っ!

顔面蒼白でジリジリと後ずさっていくわたしに対して、何故(なぜ)か自転車を降りて近付いてくるイケメン。

何故っ!何故(なにゆえ)に近付いてくる!?

「…あんた…」

声もしっかりイケボですねっ!

半泣き状態のわたしに対して、更に距離を縮めてくるイケメン。

「…ごっ、ごっ、ご、ご、ごっ」

「ご?」

「ごめんなさぁぁぁああいっ!!!」

「あっ!おいっ!ちょっと待っ…!」

物凄い勢いで家の中に逃げ込んだわたしをイケメンは引き留めようとしてきたけど、嫌です!これ以上イケメンに自分のこんな姿を晒(さら)し続けるなんて、地獄よりも地獄!
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