お見合いは未経験
本当に、何年ぶりかだろう。
お互い忙しすぎて、会う時間はほとんど取れない。
それでも、今回こうして時間を作ったのは、報告があるからだ。
お食事はどうされますか?と支配人がメニューを持ってきたが、貴広はいいよ、全部、任せる、と笑顔を向けた。
「先日、成嶋くんに会ったよ。」
「聞きました。」
「彼、面白いね。」
やっぱり…兄と気が合うような気はしたんだ。
「お前の近況も聞かせてくれた。すごくお前のことを褒めていたよ。兄として嬉しかった。」
「成嶋さんが、ですか?」
「うん。お前が出たあと、支店はすごく大変だったと言っていたよ。」
貴志と成嶋はもともと、同じ支店に勤務していた。
その支店の1課長が成嶋で、2課長が貴志だったのだ。
貴志に先に転勤の辞令が出たため、先に支店を出ることとなったが、残された成嶋がそんな風に思っていたとは…。
「成嶋さんにそんな風に言って頂けるとは光栄ですね。」
「確かに。彼に言われるのは、お前も相当だな。僕も鼻が高い。しかも、あそこで、次長は出世らしいね。」
「どうでしょうか…」
お互い忙しすぎて、会う時間はほとんど取れない。
それでも、今回こうして時間を作ったのは、報告があるからだ。
お食事はどうされますか?と支配人がメニューを持ってきたが、貴広はいいよ、全部、任せる、と笑顔を向けた。
「先日、成嶋くんに会ったよ。」
「聞きました。」
「彼、面白いね。」
やっぱり…兄と気が合うような気はしたんだ。
「お前の近況も聞かせてくれた。すごくお前のことを褒めていたよ。兄として嬉しかった。」
「成嶋さんが、ですか?」
「うん。お前が出たあと、支店はすごく大変だったと言っていたよ。」
貴志と成嶋はもともと、同じ支店に勤務していた。
その支店の1課長が成嶋で、2課長が貴志だったのだ。
貴志に先に転勤の辞令が出たため、先に支店を出ることとなったが、残された成嶋がそんな風に思っていたとは…。
「成嶋さんにそんな風に言って頂けるとは光栄ですね。」
「確かに。彼に言われるのは、お前も相当だな。僕も鼻が高い。しかも、あそこで、次長は出世らしいね。」
「どうでしょうか…」