お見合いは未経験
13.真奈ちゃんのハッピーエンド
「お綺麗ですねー。本当に。ため息が出そうです。」
ホテルの提携だというウェデイングドレスのサロンで真奈はドレスの試着をしていた。
「こちらは手編みのレースを使用していますから、仕上がりがとても繊細なんです。」
先程から、何着ものドレスを試着している真奈なのだが、その表情は浮かない。
もちろんドレスは綺麗で、それを着るのも嬉しい。
けれど、真奈が浮かない表情になってしまうのには、理由があるのだ。
その気持ちを振り払って真奈は鏡を見た。
今着ているドレスは、レースの感じも良かったが、真奈が一番気に入ったのはその色だ。
クリアな白ではなく、やや落ち着いた感じのオフホワイト。
肩が出すぎていないデザインも品があって、好みだ。
「お人形さんみたいです。」
サロンのスタッフもため息をついている。
「いいわね。」
同席してくれた母も気に入ったようだった。
けれど、真奈には気掛かりなことがひとつ。
今日、一緒に来てくれるはずの、貴志が来られなくなったことだ。
忙しいのは分かっているんですけど…。
でも、出来れば、一緒に選びたかった。
「真奈、貴志さんのこと、まだ気にしているの?」
母が苦笑している。
ホテルの提携だというウェデイングドレスのサロンで真奈はドレスの試着をしていた。
「こちらは手編みのレースを使用していますから、仕上がりがとても繊細なんです。」
先程から、何着ものドレスを試着している真奈なのだが、その表情は浮かない。
もちろんドレスは綺麗で、それを着るのも嬉しい。
けれど、真奈が浮かない表情になってしまうのには、理由があるのだ。
その気持ちを振り払って真奈は鏡を見た。
今着ているドレスは、レースの感じも良かったが、真奈が一番気に入ったのはその色だ。
クリアな白ではなく、やや落ち着いた感じのオフホワイト。
肩が出すぎていないデザインも品があって、好みだ。
「お人形さんみたいです。」
サロンのスタッフもため息をついている。
「いいわね。」
同席してくれた母も気に入ったようだった。
けれど、真奈には気掛かりなことがひとつ。
今日、一緒に来てくれるはずの、貴志が来られなくなったことだ。
忙しいのは分かっているんですけど…。
でも、出来れば、一緒に選びたかった。
「真奈、貴志さんのこと、まだ気にしているの?」
母が苦笑している。