お見合いは未経験
真奈の目がふっと閉じる。甘い…ような気がする。
口の中の柔らかい舌を追って絡ませた。少し強引に差し入れる。

「ふっ…んっ…」
鼻から抜けるような声。
キスをしながら「そう、上手だね。」と貴志は褒めてみる。

「は…」と時折聞こえる息が熱い。
貴志は左腕でしっかり真奈を抱いて、右手で頬をなぞった。

「嘘つきです。お話しするだけって言ったのに。」
そんな目を潤ませて、頬をピンクにして怒られても、なあ…。

「嫌がることは絶対、しない。」
「…っ、ずるいですっ。」
「初めて?」
「…う」
こくっと真奈が頷く。

「キスも?」
想像はついても、あえて聞きたい。
「は…い。」
うん。満足だ。

「気持ち良くない?」
ピンクに染まっている頬をさらりと撫でる。
「あ…恥ずかし、いです…。」
「ん。」

そっと胸に触れてみる。
「やん…っ。」
と可愛い声が耳をくすぐった。

真奈がとっさに口元に手を当てたので、かえって手が胸に押し付けられる形となった。
「本当だ。ドキドキしてるね。」
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