極上御曹司と授かり溺愛婚~パパの過保護が止まりません~
かけ直すと父はすぐに出た。
『美月、すまないな』
「どうしたの?」
『郁美が良幸くんと戻ってきているんだ。急遽、今晩夕食に来るんだが、今朔也くんと一緒だろう? 食事に誘ってくれないだろうか。紹介がまだできていなかっただろう?』
郁美というのは父と前妻との間の娘で、異母姉だ。前妻は姉が五歳の頃、乳がんで亡くなってしまっていた。その後、父は母と知り合い、再婚した。
姉は一年前にセブ島に旅行へ行った際、現地コーディネーターの会社を営んでいる元宮良幸さんと知り合い、恋に落ちて一ヵ月後には結婚したという経緯がある。
当初、父は知り合って一ヵ月の男性との結婚を反対していたが、フィリピンでしっかりと事業をしている男性ならばと渋々許した。
愛娘に『許してくれなければ縁を切る』とまで言われては、子どもに甘い父はそうするしかなかった。親はかわいい子どもには勝てないのだ。
「朔也さんに聞いてから電話するね。あ、うん。お母さんの手料理ね」
私はスマホをタップして通話を切った。
『美月、すまないな』
「どうしたの?」
『郁美が良幸くんと戻ってきているんだ。急遽、今晩夕食に来るんだが、今朔也くんと一緒だろう? 食事に誘ってくれないだろうか。紹介がまだできていなかっただろう?』
郁美というのは父と前妻との間の娘で、異母姉だ。前妻は姉が五歳の頃、乳がんで亡くなってしまっていた。その後、父は母と知り合い、再婚した。
姉は一年前にセブ島に旅行へ行った際、現地コーディネーターの会社を営んでいる元宮良幸さんと知り合い、恋に落ちて一ヵ月後には結婚したという経緯がある。
当初、父は知り合って一ヵ月の男性との結婚を反対していたが、フィリピンでしっかりと事業をしている男性ならばと渋々許した。
愛娘に『許してくれなければ縁を切る』とまで言われては、子どもに甘い父はそうするしかなかった。親はかわいい子どもには勝てないのだ。
「朔也さんに聞いてから電話するね。あ、うん。お母さんの手料理ね」
私はスマホをタップして通話を切った。