極上御曹司と授かり溺愛婚~パパの過保護が止まりません~
「赤くなっている。昨日はなかったよな?」

 お箸を置いた朔也さんは、私の手をそっと持ち上げ、赤くなっている手の甲をまじまじと見つめる。

「実は洗い物をした手に水滴がついていて、唐揚げをしていた油に落ちて撥ねちゃったの。あ、でも全然たいしたことないんです。明日になれば赤みも引いているわ。痛くないし」

「気をつけていたんだろうけど、これからはもっと慎重にな」

「うん。そうします」

 私が真面目な顔でコクッとうなずくと、彼も笑顔になる。

「俺のために作ってくれてありがとう」

 優しくねぎらいの言葉も忘れない朔也さんに、私は微笑みを浮かべた。
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