私達には、関わらないで!!

翌日、昼過ぎに実家に帰る

陽真とは、実家で待ち合わせを
している。

「あら?悠真さんお仕事は?
陽真も一緒?」と、母
「お母さん、ご無沙汰しています。
お代わりありませんか?」
「母さん、ただいま。」
「代わらずに元気よ。
悠真さんも陽真も代わりないの?」
と、言われながら
ソファーに座ると
昔から家に使えてくれている
滝さんがお茶をだしてくれる。

それを頂きながら
母に話を切り出す。

写真と帳簿と共に
母は、驚いていたが
写真も帳簿も嘘ではないと
わかりかなり落胆していた。
「·····なんと言う事を····」

俺と陽真は、明日にでも
週刊紙とメディアへと。
「その上で、謝罪会見を行います。」
と、伝えた。
だから、母には姿を隠して
保身をはかって欲しいと話した。

ここにも取材人が押し寄せてくる。

陽真は、
「母さん、兄さんの言う事は、
何ら間違いないから
兄さんの言う通りにして。
あの人は、俺達兄弟を自分の駒と
しか思っていない。
兄さんは、大きな犠牲者だよ。
なにもしていない人を脅して
その人の人生を狂わせ
人の命を軽視して
おかしいよ、狂ってる。」
と、言う
「陽真、母さんには関係ない。」
「だけど!!」
「わかっている、ありがとう。
芽依の事は、俺が守る。」
と、伝えた。

母は、なんの事かわからずに
「きちんと説明しなさい。」と。

詳しく話す暇がないが
経緯を二人で話す。

陽菜乃の話しもしないと
話が繋がらないと思い話しをした。

母は、涙を流し
「忠臣さんは、
どうしてしまったのかしら。
貴方達二人に関わらないとは
思っていました。
だけど、それは二人に
自分の事は、自分で考え行動が出来る
そんな子達に育って欲しいと
思っていると·····ばかり····」

母は、全面的に父を尊敬していた
だから····
そんな母に言えなかった···
俺達は····

「お母さん、申し訳ありません。
俺も、陽真もお母さんを傷つけたく
なくて、自分達が我慢していたら
と、思っていましたが
私の愛する女性や今から陽真が
担う石川を対象にすることを
許す事はできません。」
と、母に伝えた。

「二人ともごめんなさい。
不甲斐ない母で。
ですが、私は貴方達の母親です。
貴方達を守る為に
私の持ち株を二人へ渡します。
直ぐに手続きを行います。」
と、言ってくれた。

母は、石川の半分の株を
所有している。

元は、母が石川財閥の娘で
父・忠臣を母の父親が認めて
石川に迎え入れた。

母は、仕事熱心な父に想いを寄せたと
滝さんが小さい頃話してくれた。

何度も株を動かすのも
面倒だから陽真に母の持ち株
全てを持たせた。
後は、父と株主達が持っている。
だが、第一筆頭株主は陽真となる。

俺は、また後日ゆっくり話しますが
と、母に伝えて
石川を継ぐつもりはない事を
母に話した。
母は、悲しそうな顔をしたが
「あなたと陽真がそれで良いなら。」
と、言ってくれた。

石川の中枢の会社の社長を父が。
専務として俺がいる。

二番目・三番目・四番目には、
母の従兄弟達が社長となり経営している。

自分の息子に座を譲っている叔父達も
いるが····
みんなやり手で優秀だ。

母が従兄弟達には、直ぐに連絡を
取り内容を話した。

皆俺達に協力と言うか
不正で会社が傾く事は、
あってはならないと
思っているから
記者会見には顔を出し
一緒にクリーンなイメージを
与えようとなった。
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