私達には、関わらないで!!
昨夜は、ゆっくり風呂に入り
温かい食事を食べて
ビール飲んで眠りについた
朝までゆっくり眠る事が出来た。
目を覚まして
珈琲を飲み
忠臣様がいる別荘へと
車で向かった。
別荘につくと
縁側に忠臣様が座っていた。
「忠臣様。」
と、言うと
「剛か、こちらにきなさい。」と。
剛····剛と呼ばれた。
今までは、ずっと
林····だった。
その場に立ち尽くす俺に
「どうした?お前も座りなさい。」
と、言われ
「はい。」と、言い座ると
手紙を出された。
それは····美栄様からのものだった
俺の事が···書かれて···いた···
読み終えて、忠臣様を見ると
「すまなかった。」
と、頭を下げた。
今までに見たことのない
忠臣様に···唖然としていると
「晴が妊娠しているとは
知らなかったんだ。
石川の話をしたら
あなたの進む道を歩いて下さい
と、言われた。
あいつは、知っていて
俺の野心をわかっていたんだなぁ。」
と、言われた。
「母は、父親の話は一度も
しませんでした。
俺は、母の葬儀の時に
回りの人からなんとなく。
それからは、孤児院で育ち
林の両親に引き取られました。
林の両親は、とても優しくて
幸せに暮らしていましたが
事故で、また一人になってしまいました。
目の前が真っ暗になりました。
それから、私なりに調べて
私の父は、あなただと行き付き
あなたの家族写真を見て
あの二人の息子
なんの苦労もせずに
と、思うとたまらなかった。
だが、初めてみたあなたは
家族よりも会社で
息子だろうが、会社の駒のような
扱いしかしていなくて
息子を大事にしていないなら
私を···と、勝手に思ってしまいました。」
と、言うと
忠臣様は、いきなり俺の手をとり
握り締めた。
「すまない。すまない。
俺は、いったい何をやっていたんだろうな
義父の期待に答えたいと
躍起になり過ぎて、家庭や家族も省みず
売り上げしかみてなくて
社員も人とも考えず
終いには犯罪にまで手をだして
妻にも家族にも捨てられて
一人になった。自業自得だな。」
と、言う忠臣様に
「忠臣様は、一人ではございません。
私が、私がお側におります。」
「剛、私はもう、忠臣様ではないよ。
もう石川でもない。杉山だ。」
「お···とう···さん···」
小さな声で呼んでみる。
何も言わない忠臣様
恐々、顔を上げると
忠臣様の目からは涙が流れていた。
俺は、父の手を握りしめ
「お父さん。」
と、もう一度言った。
すると
「ありがとう。
こんな人間の私を父と
呼んでくれて。」
と、言った。
それからは、二人で色んな話をした。
父は、美栄様から頂いた
この別荘を売り
小さな家で年金を貰いながら
陶器を焼いてみたいと。
商売にならなくても
と、言った。
俺は、
「もう一度就職活動をします。」
と、言い
「できたら、お父さんのいる町で」
と、言うと
「お前は、今からは恋愛もしなさい。
人を愛し、大切にする
そんな人生を歩みなさい。
たまに、私に顔を見せてくれたら
それでよい。」
と、言われた。
今は、就活を頑張るしかない。