【改訂版】CEOは溺愛妻を杜に隠してる
 けれど。
 父と、なぜか多賀見の伯父様にも半泣きになりながら反対されて、結婚まで実家暮らしとなった。

「すみません、父と伯父様に反対されまして……」

 同棲出来ない理由を告げたら、護孝さんにすんなり納得された。

 おかしい。
 私に関することについて、その、執着系な彼があっさりし過ぎてる。 
 私のジト目の意味がわかったのか、護孝さんは微妙な笑みを浮かべた。

「多賀見家の人間は、大当たりの格差婚をするんだって? 妻はもれなく夫に溺愛される家系だと」

 伯父様に聞いたんだとか。

 ……あー。
 考えてみれば伯母様も、母もそうだ。
 玲奈ちゃんの彼も確かトンデモだし、私は当然格差婚。

 伯父様や父は溺愛っぷりを遺憾なく発揮している。
 玲奈ちゃんの彼もだし、私は言わずもがな。
 確かに。

「俺もひかるのこと、溺愛しまくってるからな。将来、娘をもったときに同じ立場になる男としては、強行突破出来ない」

 笑うしかない。
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