君と交わした約束

「ねえ、ママ！あれ見て！超綺麗だよ！」
「フフ。本当ねえ、めぐみ。真っ白だねえ」
「姉ちゃんはしゃぎ過ぎ。ガキかよ」
「うるさい！樹だって昨日ウキウキしてたくせに」
「は？してねえし！」
「コラコラ二人とも静かにしなさい。運転に集中できないぞ」
「ごめんなさーいパパ。ほら樹も謝って！」
「ご、ごめんなさい」
「ほらほら、二人とも。もうすぐ着くわよ」
「ねえ！パパこれ見て！さっき買ったの！」
「なになに？お、可愛いの買ったんだなあ」

その時だった。一瞬、たった一瞬だけパパが私のほうを向いてくれた時。

「お父さん危ない！！！」

―ドンッ―
横から急に突っ込んできたトラックとぶつかった私達の車はスリップをして横転した。