友達の夜、恋人の朝、あいまいな夜明け

まぶしい。

窓から朝日が顔を射している。

私は太陽から逃げるように顔をしかめて起き上がった。


ベッドの上を見ると、タカユキの無邪気な寝顔。


少し開いた唇は、微笑んでいるように見える。



しばらく眺めていると、タカユキは目を開けた。



タカユキは、部屋着にしている高校時代の体操着のTシャツを着ている。


私は…昨日の洋服を着たままだ。





「おはよう。唯」

タカユキは目をこすって起き上がった。

「俺、なんかいい夢みちゃった。すっごくしたいけど、しちゃいけないことをする夢」

「私もだよ、タカユキ」

私はクククと笑った。


タカユキは大きくあくびをして、肩をゆすって笑う私をぽんと叩いて、なぁんだよ、と言った。


「昨日の「夢の味」は、最高でしたな」

タカユキは言った。

私もうなずいた。







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