アタシと秘密の王子さま
激情に任せたあのキスは、まるで別人みたいだった。
すぐに赤くなるあかねは、可愛くて仕方がないけれど、あの時の激しさをもう一度見てみたいと思う。

とにかくまあ、これでようやく、俺のものになってくれた。
幸い4日も休みがある。
今度はもう、帰したりしない。

「4日間、何か用事がある?」
「ん…何も考えてなかった。4日間も鳥越くんに会えなくなるのが辛すぎて…」

うわぁ、なんて素直なんだ。
俺の方が赤面してしまう。
「じゃ、4日間、ここで過ごさない?気が向いたら、車で少し遠くへ買い物に出てもいいし。
まあ、人が多くてうんざりだろうけど」

「うん…いいよ。鳥越くんと一緒にいる」
彼女が俺に、体を預けて来る。
まるで夢見心地の表情が、可愛くてたまらない。
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