アタシと秘密の王子さま
たしかに、ノブさんも美花さんに一目惚れをしたクチだ。
ノブさんは学生時代から、総合格闘技に誘われていたらしい。その世界に行ってたら、今はどんな活躍をしていたのだろうか。ちょっと見てみたかったなと思う。
だけど彼は『S guard』を選んだ。
美花さんに出会ってしまったからだと思う。
クラヴマガを会得したかった、というのは建前
で、この人は本当に美花さんに惚れているのだ
と、俺は思っている。
「ファハド!」
ああ、ノブさん、残念。ファハドさんがきちゃったね。
『S guard』社長のファハドさんは、ときどき道場に現れる。もちろん、美花さんがいるときにだけど。
「ああ、そのまま、レッスンを続けて」
綺麗なクイーンズイングリッシュ。
低くて静かな声が道場に響く。
ノブさんは学生時代から、総合格闘技に誘われていたらしい。その世界に行ってたら、今はどんな活躍をしていたのだろうか。ちょっと見てみたかったなと思う。
だけど彼は『S guard』を選んだ。
美花さんに出会ってしまったからだと思う。
クラヴマガを会得したかった、というのは建前
で、この人は本当に美花さんに惚れているのだ
と、俺は思っている。
「ファハド!」
ああ、ノブさん、残念。ファハドさんがきちゃったね。
『S guard』社長のファハドさんは、ときどき道場に現れる。もちろん、美花さんがいるときにだけど。
「ああ、そのまま、レッスンを続けて」
綺麗なクイーンズイングリッシュ。
低くて静かな声が道場に響く。