アタシと秘密の王子さま
「皆さんはそのまま稽古を続け下さい。社長の前だからって、気負うことないですよ」
ノブさんが、社長の言葉を通訳して、気合いを入れてくる。
美花さんはファハドさんの横に椅子を置いて、喋りながら、稽古を見守っている。
相変わらず、美花さんとファハドさんは、仲がいい。いつも二人の世界だ。
普段表情を全く表さないファハドさんは、美花さんといるときだけは、表情が柔らかくなる。
始めて会ったとき、彼は厳しい表情をしていて、まだ十代だった俺は、ものすごくビビった覚えがある。声も低くて、あまり大きくないのによく響いて、物凄い迫力だった。
あの時を思い出すと今でもなんとも言えない気持ちになる。
今は随分丸くなったよなぁ。
あーあ、とろけそうな顔しちゃってぇ…
二人とも、ここが職場だってわかってるのかな?って、ツッコミを入れたくなるぐらい、二人の周りにハートが飛び交っている。
実は、見ていてあんまりいい気分じゃない。
ノブさんが、社長の言葉を通訳して、気合いを入れてくる。
美花さんはファハドさんの横に椅子を置いて、喋りながら、稽古を見守っている。
相変わらず、美花さんとファハドさんは、仲がいい。いつも二人の世界だ。
普段表情を全く表さないファハドさんは、美花さんといるときだけは、表情が柔らかくなる。
始めて会ったとき、彼は厳しい表情をしていて、まだ十代だった俺は、ものすごくビビった覚えがある。声も低くて、あまり大きくないのによく響いて、物凄い迫力だった。
あの時を思い出すと今でもなんとも言えない気持ちになる。
今は随分丸くなったよなぁ。
あーあ、とろけそうな顔しちゃってぇ…
二人とも、ここが職場だってわかってるのかな?って、ツッコミを入れたくなるぐらい、二人の周りにハートが飛び交っている。
実は、見ていてあんまりいい気分じゃない。