アタシと秘密の王子さま
「ほら、頭一つ飛び出してる。あの人背高いか
ら。早速他社のおねーさま方に絡まれてるねぇ」
「そうだね…」

「また真弓がうるさいぞ…」
ふんっと、由美子は鼻で笑う。

「あー、筋肉痛だよー。由美子はどう?」
あたしは強引に話題を変えた。

「あかねが筋肉痛になるんだから、うちらはもっと酷いよ」
「そっか、午前中座学あったよね。居眠り出そ
う」

「宮澤課長に怒られるのは勘弁…あの人目が怖いわー」
「それ、わかる!」

二人であれこれ話しながら、オフィスに向かう。
そう、これこれ。あたしが求めてるのは、こんな感じ。
由美子とはうまくやっていけそうな気がする。
真弓もきっと…

一晩明けたら、機嫌が直ってるといいな。
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