アタシと秘密の王子さま
「じゃあ…」
軽く手を上げて、鳥越くんがテーブルを離れる。コーヒーを買って、リフレッシュコーナーから消えた。

鳥越くん、逃げたね…

「よしっ、約束させた」
「真弓、アンタって子は…」

呆れる由美子に、ドヤ顔の真弓。
やっぱり、女子の恋愛は怖い…
あたしのこれまでの人生、恋愛とは無縁だったから、余計にそう思う。

お兄ちゃんにくっついて柔道を始めたのは、小学校一年生の時だ。

それからはひたすら柔道の日々。勝てると嬉しくて、稽古に熱が入り、負ければ悔しくて、どちらにしても稽古に没頭した。

あたしはどんどん勝ち続けた。
勝ち続けれは注目される。
< 49 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop