アタシと秘密の王子さま
「あかねちゃん、お酒飲めないの!?」
そんな声が聞こえてきた。

「前に、ちょっと飲んだだけなのに、具合悪くなっちゃったから…」

そうか、小林、酒弱いんだ…
彼女のことをまた一つ知る。それが嬉しいなん
て、小学生か俺は。

「あかね、お酒ダメなら、ノンアルコールカクテルとかあるよ!雰囲気だけでも楽しもうよ!」
「あかねちゃん色々あるから見てみなよ」

岡野と山田、なんでこいつらが小林の世話を焼
く?
俺はビールを煽った。

「鳥越くん、ビール派なんだ。サラダ取るよ」
岡野が上目遣いで寄ってくる。

いや、ほっといていいから。
俺好きなもん勝手に食うから。
< 57 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop