アタシと秘密の王子さま
「とりごえぇー、お前毎日、美人OLと一緒に出勤してるじゃねえか」
だいぶ酔いが回ってきた頃、大川が絡んできた。

「知らねーよ、勝手に寄ってくるんだから」
毎日、うんざりしてるというのに。

「もうやめてくれ」といっても、毎朝話しかけてくる、めげない女が何人かいるのだ。
何しに会社に来てるんだか…

「この前、告白されたんだろ」
「あー、俺見た!」

酔っ払いが面白がって、俺を酒の肴にしやがっ
て。

「あの人、上の法律事務所の弁護士?」
「パラリーガルらしいぞ」
「え、アパレルの営業の人じゃなかった?」

そうだよ、パラリーガルも、アパレルの営業も、コナかけてきたよ…
なんでこいつらが知ってるんだよ。
「俺、興味ないから」
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