アタシと秘密の王子さま
彼がエスカレーターから降りて、廊下を進む。
嘘でしょ?
『S guard』の受付に見つけた上里葉子先輩が、あの綺麗な人がと向かい合い、顔を真っ赤にしていた。
あの人が、また後ろを見る。
あたしは反射的にペコっと頭を下げた。
すっごい偶然。
あの人も『S guard』の新入社員だったんだ。
だから、ストーカーじゃありませんよ。
あたしは彼の背中を見ながら、そんな言葉を投げつけた。
心の中でだけど。
「あかね!」
葉子先輩があたしを呼んだ。
顔にはまだ、さっきの赤みが残っていた。
一つ年上の葉子先輩は大学時代、一番仲の良かった柔道部の先輩だ。
葉子先輩を頼ってOG訪問をした時に、島田美花さんに出会って就職を決めた。あたしの人生を決定付けた人でもある。
嘘でしょ?
『S guard』の受付に見つけた上里葉子先輩が、あの綺麗な人がと向かい合い、顔を真っ赤にしていた。
あの人が、また後ろを見る。
あたしは反射的にペコっと頭を下げた。
すっごい偶然。
あの人も『S guard』の新入社員だったんだ。
だから、ストーカーじゃありませんよ。
あたしは彼の背中を見ながら、そんな言葉を投げつけた。
心の中でだけど。
「あかね!」
葉子先輩があたしを呼んだ。
顔にはまだ、さっきの赤みが残っていた。
一つ年上の葉子先輩は大学時代、一番仲の良かった柔道部の先輩だ。
葉子先輩を頼ってOG訪問をした時に、島田美花さんに出会って就職を決めた。あたしの人生を決定付けた人でもある。