アタシと秘密の王子さま
「葉子先輩、やっと就職できました。これからよろしくお願いします!」
「うん、頑張れよ」
満面の笑顔の先輩に、頭をわしゃわしゃされた。そんなやりとりも、学生時代に戻ったみたいでちょっと嬉しい。
「第一会議室に行って。はい、これ資料」
「ありがとうございます!」
葉子先輩が、バシッと背中を叩き、気合を入れてくれた。
第一会議室。
入社式の会場になっているその部屋には、きっとあの人がいる。
あたしは、おそるおそる部屋に入った。
その部屋は、彼の圧倒的な雰囲気に支配されているようだった。
皆が遠巻きに、彼を伺っている。
彼は孤高の支配者のように、そこに存在してい
た。
あたしもまた、部屋の入り口近くに立ったまま、その存在感に絡め取られそうになった。
「うん、頑張れよ」
満面の笑顔の先輩に、頭をわしゃわしゃされた。そんなやりとりも、学生時代に戻ったみたいでちょっと嬉しい。
「第一会議室に行って。はい、これ資料」
「ありがとうございます!」
葉子先輩が、バシッと背中を叩き、気合を入れてくれた。
第一会議室。
入社式の会場になっているその部屋には、きっとあの人がいる。
あたしは、おそるおそる部屋に入った。
その部屋は、彼の圧倒的な雰囲気に支配されているようだった。
皆が遠巻きに、彼を伺っている。
彼は孤高の支配者のように、そこに存在してい
た。
あたしもまた、部屋の入り口近くに立ったまま、その存在感に絡め取られそうになった。