アタシと秘密の王子さま
「あかねちゃん?あかねちゃんだよね?
東亜大の」
ちょっと間の抜けた声が、あたしの意識を引き戻した。
「あかねちゃんと同じ会社に入れるなんて、嬉しいなぁ。ぼく、山田と言います。
山田修二、よろしくね」
「小林あかねです。よろしくお願いします」
「あかねちゃん!オレ、東京体育大の柔道部だった早川です!」
山田くんはわからないけれど、早川くんは、交流会なんかで会ったことがあった。
でもまさか、こんなところで「あかねちゃん」なんて呼ばれるとは思わなかった。
あの人に集まっていた視線が、少しだけあたしに向いてしまった。
自分で言うのも恥ずかしいけれど、あたしはかつて、「天才少女」と呼ばれ、アイドル扱いされていた時代があった。
まだ成績が落ちる前は、こんな風にファンやマスコミに囲まれることもしばしば。
「あかねちゃん」と、行く先々で声をかけられていた。
東亜大の」
ちょっと間の抜けた声が、あたしの意識を引き戻した。
「あかねちゃんと同じ会社に入れるなんて、嬉しいなぁ。ぼく、山田と言います。
山田修二、よろしくね」
「小林あかねです。よろしくお願いします」
「あかねちゃん!オレ、東京体育大の柔道部だった早川です!」
山田くんはわからないけれど、早川くんは、交流会なんかで会ったことがあった。
でもまさか、こんなところで「あかねちゃん」なんて呼ばれるとは思わなかった。
あの人に集まっていた視線が、少しだけあたしに向いてしまった。
自分で言うのも恥ずかしいけれど、あたしはかつて、「天才少女」と呼ばれ、アイドル扱いされていた時代があった。
まだ成績が落ちる前は、こんな風にファンやマスコミに囲まれることもしばしば。
「あかねちゃん」と、行く先々で声をかけられていた。