君と見る空は、いつだって青くて美しい



「希空ちゃん」


 ……‼

 私は、真宙くんに声をかけられて我に返った。


「ねぇ、今、何考えてたの?」


 えっ⁉


 突然、真宙くんがそんなことを訊いてきた。


「……な……何って……」


 真宙くんにそんなことを訊かれた私は困ってしまった。


「だって希空ちゃん、今、物思いにふけてたでしょ」


「……‼」


 真宙くんの言葉に、私は何も返事ができなかった。


「ひょっとして図星?」


 真宙くんは覗き込むように私のことを見た。


「なっ……なにを……‼」


 私は、ますます困ってしまった。


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