君と見る空は、いつだって青くて美しい



「そういえば、希空ちゃん」


 無言の時間が少し続いているところに、真宙くんが声をかけた。


「さっきの希空ちゃんの絵の話に戻るんだけど、希空ちゃんは、あんなに絵が上手だけど、絵を描くことは好きなの?」


 そう訊いた、真宙くん。


「うん、好きだよ」


 私はそう返答をした。


「美術部には入ってるの?」


 さらにそう訊いた真宙くん。


「ううん、入ってないよ」


 私がそう返答すると、


「えっ、あんなに上手な絵を描くのにもったいないよ。美術部の人たちから声かからなかった?」


 真宙くんは驚いた様子でそう言った。


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