君と見る空は、いつだって青くて美しい



「えっ、そうなの? それは少し驚いた」


 え……?

 驚いた……?

 なんで……?


「……驚いた……?」


 私は真宙くんに訊いてみた。


「うん、だって希空ちゃん、今日初めて話すオレにも話せてるじゃない。それにこうして一緒に公園にもいるし」


 確かに。

 確かに真宙くんの言う通り、初めて話す真宙くんと話すことができて、こうして一緒に公園にもいる。

 でも、なぜだろう。

 初めて話す人なのに、真宙くんには少しとはいえ話すことができている。
 あと、初めて話す真宙くんと、普通に一緒に公園にいる。

 そんなことができている、私。

 これは、いつもの私ではなかった。

 それが良いとか悪いとか、そういうことを言っているのではなく、とにかくいつもの私とは違っている。

 そんないつもの自分とは違う私に、私はとても驚いていた。


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