君と見る空は、いつだって青くて美しい
…………。
……でも。
真宙くんの呼びかけに返事をする余裕がないとはいえ、このまま何も言わないのも真宙くんに申し訳ない。
だから私は、微かな気力を振り絞って真宙くんに返答をする。
「……ごめんね、真宙くん」
私は小声でも、なんとか声を出すことができた。
「希空ちゃん、やっと声を出してくれた。別に謝らなくていいよ。ただ希空ちゃんが、あまりにも元気がないように見えたから心配になっちゃって」
私の声を聞いて、少しだけほっとした様子でそう言ってくれた、真宙くん。
「ありがとう、真宙くん」
私は、そんな真宙くんに『ありがとう』という気持ちになった。