君と見る空は、いつだって青くて美しい



「ちょっと‼ 青野くん‼ 君は隣のクラスでしょ⁉ なんでこのクラスに入ってきたの⁉」


 国語の先生は慌てて真宙くんにそう言った。

 だけど真宙くんは、そんなことはお構いなしに無言で私の方に向かってくる。

 真宙くんが私の方に向かって来ている間、私は、ぼーっと立ったまま真宙くんのことを見ていた。

 見ていたというより、真宙くんの真っ直ぐ過ぎるくらいの視線から目が離せなかった。

 そうしている間に、真宙くんが私の目の前に来た。

 私の目の前に来た真宙くんは、ぼーっと立ったままの私の腕を掴んだ。

 私の腕を掴んだ真宙くんは、そのあと、やさしい笑顔を見せた。

 そして。


< 238 / 553 >

この作品をシェア

pagetop