君と見る空は、いつだって青くて美しい
でも真宙くんのことだから。
「わざわざ『ありがとう』なんていいよ」
やっぱり真宙くんはそう言った。
だけど。
「ううん、言わせて。本当にありがとう、真宙くん」
やっぱり真宙くんに『ありがとう』を言いたかった。
「希空ちゃん……」
私が、もう一度『ありがとう』を言ったからなのかは、はっきりとわからないけれど、真宙くんは少し照れくさそうにしていた。
そんな真宙くんの様子が、とても可愛く見えた。