君と見る空は、いつだって青くて美しい



 ……‼

 びっくりした……。

 って、別にびっくりすることはないのだけど……。

 スマホの着信音……。

 誰だろう……。

 私はスマホの画面を見た。

 ……‼

 スマホの画面を見たとき、私の心臓はドクンと跳ね上がった。

 だって……。

 着信の相手は真宙くんだったから……。


 出たい。
 真宙くんからの着信、出たい。
 本当は出たくて出たくてたまらない。

 でも。
 真宙くんからの着信を出るわけにはいかない。

 辛い。
 苦しい。
 辛くて苦しくて胸が締め付けられるような感覚がして、息ができなくなりそう……。

 それでも。
 それでも真宙くんからの着信を出るわけにはいかない。


 私が葛藤をしている間に、着信音は止まった。

 私は、ほっとしたと同時に、とてつもないくらいの寂しさに襲われた。

 辛い……。
 苦しい……。
 あまりにも辛くて苦しくて、私の心の中がどうにかなってしまいそうだった。

 真宙くん……。
 会いたい……。
 今すぐにでも……会いたい……‼


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