君と見る空は、いつだって青くて美しい



「だ……大丈夫だよっ。さすがに、さっきあんなことがあったばかりで、そんなにすぐには同じことなんて起きないと思うからっ。それに今日、初めて話した人に、そんな一緒に通学してもらうなんて悪いからっ」


 と、その男の子にそう言った、私。

 でも本当は。

 私は必死だった。
 どうしたら、その男の子と一緒に通学しなくて済むのかを。
 なぜなら。
 その男の子と一緒に通学したら、絶対に学校に行かなければいけなくなってしまうから。
 そうしたら逃げることができなくなってしまう。
 それは、今日の私にとっては、かなり都合が悪いこと。
 だって私は、まだ迷っているから。
 今日、学校に行くか行かないかを。


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