君と見る空は、いつだって青くて美しい



「そんな遠慮しなくてもいいよ。だって、ただ一緒に同じ電車に乗って、同じ最寄り駅で降りて、同じ通学路を歩くだけなんだから」


 ひぇぇ~っ。
 こ……これは……逃げることはできないっ……。

 って、そんなことを思ったら、せっかく親切にしてくれている、その男の子に大変申し訳ない気持ちになってしまう。

 ……でも、でも……っ。
 申し訳ないとは思うけれど、その思いで、その男の子と一緒に登校をしてしまうと、本当に逃げられなくなってしまう。
 学校という巨大な魔物から。

 だって。
 今日は、本当に本当に心の底から学校には行きたくないと思っているから。
 桜ちゃんが休みでいない学校に行ったって、精神的にきついだけ。
 だから、私のことは気にしないで、先に学校に行ってくれていいのに。


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