君と見る空は、いつだって青くて美しい



 突然、聞こえてきた声に私は驚いた。

 この声は……。

 私は声がする方へ振り向いた。


「希空ちゃん」


 やっぱり。

 やっぱり声の正体は真宙くんだった。


「真宙くん……」


 黒川さんの恐怖で声を出すことができなかった私が、ようやく声を出すことができた。


「青野くん……‼」


 突然現れた真宙くんのことを見て、黒川さんは、とても驚いていた。


「なんかおかしいと思ったんだ」


 え……。

 おかしいって……。

 真宙くん……。

 もしかして……。


「オレ、この間、見たんだ」


 見た……?

 真宙くん……?

 見たって何を……?


< 352 / 553 >

この作品をシェア

pagetop