君と見る空は、いつだって青くて美しい
「けど、教室を出たものの、希空ちゃんと黒川さんたちがどこに行ったのかわからなくて。とりあえず階段を下りようと思って下りてたら踊り場のところで希空ちゃんに会えて。でも、そのときの希空ちゃんの様子が、いつもと違ってて」
真宙くん、そのときから気付いてたんだ。
いつもの私と違ってたって。
「それからこの一週間、ずっと希空ちゃんの様子がおかしくて」
真宙くん……やっぱり確信してたんだ。
「なにかがおかしい、そう思いながら、この一週間、過ごしていた」
そうだったの、真宙くん……。
真宙くんのことをそんな気持ちにさせてしまった。
ごめんね、真宙くん。
「そして今日もそう思っていたら、また希空ちゃんと黒川さんたちが一緒に歩いて行くのが見えて。でも今日は、この間のように迷わない。だから迷わずに希空ちゃんと黒川さんたちの後を追ったんだ」
だから今、真宙くんはここに……。
「ごめんね、希空ちゃん、ちっとも助けに入らなくて。ちょっと、これをしたかったから」
これ……?
したかった……?